会社運営において、サーバー管理を企業内部署で行うこともあるでしょう。その場合、リスクに対する知識や対策が必要です。アクシデントで、業務進行が不可能になる場合もあります。そこで、サーバーリプレースが重要です。適切な時期に実行できるよう、ポイントを抑えましょう。ここでは、サーバー管理の安全性を高める方法を紹介しています。
サーバーとは
サーバーについて、基本情報や種類をわかりやすく解説します。サーバーとは
サーバーとは、ネットワークを通じて他のコンピューター(クライアント)に対し、データや機能、各種サービスを提供するための専用コンピューターです。企業や組織では、業務システムの運用やデータ管理、情報共有の中核としてサーバーが利用されています。一般的なパソコンが個人利用を前提としているのに対し、サーバーは長時間稼働や複数ユーザーからの同時アクセスを想定して設計されている点が特徴です。そのため、高い処理能力や耐久性、障害に備えた冗長構成などが重視されます。
企業においてサーバーを導入する目的は多岐にわたります。社内データを一元管理することで情報共有をスムーズにしたり、業務システムを集中管理することで作業効率を高めたりと、業務基盤の安定化に大きく貢献します。また、アクセス制御やログ管理を行うことで、セキュリティの強化にもつながります。
サーバーで使用されるOSは、主にWindows ServerやUbuntu、Red HatなどのLinux系が挙げられます。用途に応じてOSを使い分ける必要があります。
サーバーの種類
サーバーは、大きく分けて「物理サーバー」と「仮想サーバー」の2種類があります。それぞれの特徴をくわしく解説します。物理サーバー
物理サーバーは、その名の通り実際に存在しているサーバーのことです。使用方法によって「専用サーバー」「共用サーバー」に分類されます。専用サーバーは、1台のサーバーを自社のみで使用するものです。OSやアプリケーションの自由度の高さが魅力ですが、コストが高くなりやすいのが欠点です。
一方、共用サーバーは、1台のサーバーを複数のユーザーでシェアします。自社で専用サーバーを持つほどではない小規模の企業や個人が利用するケースが一般的です。共用サーバーはコストを抑えやすいですが、OSを共有しているため自由な設定は難しいでしょう。
仮想サーバー
仮想サーバーは、1台の物理サーバー上で複数のOSを動かすことで、複数の物理サーバーが存在するかのように見せる技術を活用しています。効率的かつコストパフォーマンスの高さから、近年多くの企業で選ばれています。用途別サーバーの種類
サーバーには、提供する機能や役割に応じてさまざまな種類があります。ここでは、企業でよく利用される代表的なサーバーについて解説します。ファイルサーバー
ファイルサーバーは、社内で使用するデータや文書を保管・共有するためのサーバーです。部署やユーザーごとにアクセス権限を設定できるため、必要な人だけがデータを閲覧・編集できる環境を構築できます。サーバーならではの耐久性や冗長性により、データ消失のリスクを抑えながら安全に管理できる点が大きなメリットです。近年では、社内に実機を設置するオンプレミス型だけでなく、クラウド型のファイルサーバーを利用する企業も増えています。
アプリケーションサーバー
アプリケーションサーバーは、業務で使用するプログラム本体をサーバー上に配置し、利用者は専用ソフトやブラウザを通じて操作する仕組みです。端末側の性能に左右されにくく、安定した処理結果を得られる点が特徴です。具体的には、データベースや販売管理・会計ソフト、ショッピングサイト、オンラインバンキング、SNS、ゲームなど、幅広い分野で活用されています。とくに会計や販売管理といった経理系システムは機密性が高いため、サーバー上で集中管理することでデータの整合性やセキュリティを高められます。
Excelの共有機能やAccessでも簡易的な運用は可能ですが、在庫管理や伝票出力、会計データへの直接接続が必要な場合は、専用アプリケーションサーバーの導入が欠かせません。
メールサーバー
メールサーバーは、社内で発行したメールアカウントの送受信を管理するサーバーです。すべての通信がサーバーを経由するため、送受信履歴やログを記録できます。認識の齟齬や情報漏えいなどのトラブルが発生した場合でも、履歴を確認できる点が大きなメリットです。内部統制やコンプライアンスの観点からも、メールサーバーの役割は重要といえるでしょう。
セキュリティサーバー
セキュリティサーバーは、社内ネットワークやデータを守るための中核となる存在です。ファイアウォールやVPN、プロキシなどの設定管理を行い、不正侵入を防止します。また、ネットワーク通信やアクセス状況を監視し、不要な通信や異常な挙動を検知する役割も担っています。メールやファイルをスキャンしてマルウェアを防止・駆除するなど、全社的なセキュリティ対策を一元管理できます。
サーバー型のセキュリティソフトを導入することで、統一されたルールでの運用が可能になり、管理負担の軽減にもつながります。
資産管理サーバー
資産管理サーバーは、社内で保有するパソコンや複合機などのハードウェア、OSやソフトウェアといったIT資産を一元管理するために使用されます。資産管理ソフトをサーバー上で運用することで、情報を中央に集約でき、資産状況をリアルタイムで把握できます。これにより、迅速な意思決定やOSアップデートの遠隔実行などが可能になります。とくに複数拠点を持つ企業では、本社からの集中管理が可能となり、管理コストの削減と確実な資産管理を両立できる点が大きなメリットです。
税務面で注意する事
サーバーリプレースを検討する際には、税務面での扱いを正しく理解することが大切です。ここでは、代表的な税務上の注意点を解説します。法定耐用年数の確認
サーバーの法定耐用年数は、一般的に5年とされています。たとえば、100万円の物理サーバーを購入した場合、定額法を選択すると毎年20万円ずつ減価償却費として計上できます。これにより、複数年にわたって費用を分散させることが可能です。ただし、サーバーの用途や構成によっては、耐用年数の判断が異なるケースもあります。周辺機器やソフトウェアを含めたシステム全体として扱われる場合もあるため、実際の適用年数については税理士や税務署に確認しておくと安心です。適切な耐用年数を適用することは、正確な経費計上と納税額の算出につながります。
原価償却方法の選択
サーバーを購入した場合、その取得費用は減価償却によって一定期間にわたり費用化します。償却方法には、主に「定額法」と「定率法」の2種類があります。定額法は、毎年同じ金額を償却する方法です。費用計上が安定しやすい点が特徴的です。
一方、定率法は、初年度に多くの金額を償却し、年々償却額が減っていく方法です。導入初期に利益を圧縮したい場合には有効ですが、年度ごとの負担は一定ではありません。
どの方法を選択するかは、企業の財務状況や利益計画、節税効果を踏まえて判断する必要があります。長期的な経営視点で、どちらが適しているかを検討することが大切です。
リース契約の取り扱い
サーバーをリース契約で導入する場合は、耐用年数とリース期間の関係にも注意が必要です。リース期間が耐用年数より短い場合、契約終了後に返却するか、買い取るかを選択することになります。一方、リース期間が耐用年数より長い場合は、使用途中で性能が陳腐化するリスクも考慮しなければなりません。また、リース契約が「ファイナンスリース(所有権移転リース)」か「オペレーティングリース(所有権移転なしリース)」かによって、税務上の処理は大きく異なります。ファイナンスリースでは、リース資産を固定資産として計上し、減価償却を行います。一方、オペレーティングリースでは、リース料を毎期の費用として処理します。
契約内容を正しく理解し、税務上の影響を把握したうえで導入方法を選択することが重要です。
サーバーの耐用年数・寿命の目安
サーバーリプレースとは、老朽化したサーバーを新しくする作業です。そのため、サーバーの耐用年数や寿命を把握しましょう。ここでは、具体的な年数と長持ちさせるコツを解説します。耐用年数
サーバーの耐用年数は5年です。税法上では、電子機器を経費計上する際、耐用年数で額を割ります。そして、1年ごとに分散計上する仕組みです。そのため、耐用年数は使用可能期限とは異なります。実際には、使用環境や性能によって変動するので注意しましょう。サーバーの寿命
サーバーの実際の寿命は3~5年です。耐用年数以内に、使えなくなることもあります。稀に6~7年持つ場合もありますが、3年を過ぎたころから注意深くなりましょう。負荷がかかる環境であれば寿命が縮み、ハードディスクの種類も影響します。長持ちさせるコツ
コストを抑えるためにも、寿命が長くなるコツを抑えましょう。長持ちさせるためには、定期点検が必須です。また、必要なときは、アップグレードも行いましょう。しかし、5年を過ぎると、定期点検を行っても故障リスクは避けられません。急にトラブルが発生することもあるので、バックアップは必須です。サーバーを安全に管理するコツ
企業内の業務が滞りなく進み、情報漏洩を防ぐために、サーバーの安全管理は重要です。急に故障した場合、大きな損失になり兼ねません。企業として、大きな信用問題にも発展するでしょう。ここでは、サーバーを安全管理するコツを解説しています。最適なサーバーを選ぶ
前提として、使用目的に合ったサーバーを選びましょう。目的がサーバーの特性と合わない場合、トラブルが発生しやすくなります。大量データを管理するには、ハイスペックなデーターベースサーバーがおすすめです。サーバー管理だけではなく、企業内の業務効率アップにも貢献します。定期的なバックアップ
担当部署・担当者を決め、定期的なバックアップを行います。従業員がPC操作しない時間に行うことが必要です。深夜・早朝に行うことで、スムーズにバックアップが進みます。専用バックアップソフトや、バックアップユーティリティで行うと良いでしょう。また、前もって各従業員に、自身の保存データをバックアップさせる指示も重要です。担当部署・担当者から必ず通知しましょう。
さらに、バックアップ中は、予備サーバーを準備すると安心です。本サーバーのデータをリアルタイムで複製できるので、トラブルが発生しても業務に影響が出ません。バックアップの際は、細心の注意を心がけましょう。
セキュリティ対策
社外秘情報や顧客情報など、企業には重要情報が多数存在します。情報管理を徹底し、漏洩阻止しなければなりません。しかし、従業員の操作で漏洩や情報改ざんなど、思いがけず行われることもあります。そこで、厳重なセキュリティ対策が必須です。必ず、ユーザーID・パスワードを設定し、データの持ち出し制限をしましょう。また、サーバー管理室の入室は、社内承認制を設けると安心です。生体認証システムを搭載しても良いでしょう。
無関係の従業員が侵入・操作できないようにします。さらに、サーバー管理室には厳重なカギや監視カメラが必須です。そして、入退室データを記録するシステムがあると、サーバー管理担当者の動きも監視できます。部署内の不正も、徹底的に防止する環境が必要です。
社外サービスの利用
サーバーを安全管理するサービスを利用すると、トラブル面・セキュリティ面共に安心です。実際、サーバー管理室の設置や人員を揃えるには、時間や労力がかかります。高度な専門スキルが必要となるので、理想のサーバー管理は難しいでしょう。しかし、社外のサービスを使うことで、スムーズにサーバーを取り扱えます。安全にサーバーリプレースさせるため心強い存在です。また、24時間365日体制でサービスを行っているので、様々な業界に対応しています。
さらに、多くのサービス会社は建物が頑丈であり、地震・火災・停電などに充分な対応力です。大切なサーバーを、あらゆる目線で守ります。企業内にサーバー管理室を設置するよりも、厳重にデータを守ることが可能です。